目次
序章 目的
パートⅠ《設計されたのか、それとも偶然生じたのか》
第1章 地球
第2章 生命
第3章 ウイルス対動物
第4章 痛み
第5章 戦争
パートⅡ《設計者によるコントロールと秩序》
第6章 生命を超越したコントロール
第7章 宇宙と生命
第8章 宇宙の構成単位
第9章 時間と空間
第10章 進化
パートⅢ《未来に向けて》
第11章 原子力
第12章 宇宙旅行
第13章 未完成交響曲にこそ鍵がある
訳者あとがき
パートⅠ《設計されたのか、それとも偶然生じたのか》
第1章 地球
第2章 生命
第3章 ウイルス対動物
第4章 痛み
第5章 戦争
パートⅡ《設計者によるコントロールと秩序》
第6章 生命を超越したコントロール
第7章 宇宙と生命
第8章 宇宙の構成単位
第9章 時間と空間
第10章 進化
パートⅢ《未来に向けて》
第11章 原子力
第12章 宇宙旅行
第13章 未完成交響曲にこそ鍵がある
訳者あとがき
内容説明
宇宙・地球・生命・人間は「偶然」できたものなのか?
地球生命科学の不朽の名著
原題「VIEW FROM ORBIT Ⅱ」
はじめに
地球を宇宙から見るとどう見えるのだろうか。これまでスペースシャトルなどから見た地球の映像がテレビで放映されている。青い地球、そこに見える大陸。地図帳にある国境の線などどこにも描かれていない。この地球で戦争や悲惨なことが行われているなどということを誰がおもうだろうか。いや、この美しさを素直に受け入れることこそ大切なことなのだろう。静かな宇宙の中にいる美しい地球。それは、地球は美しいものですよ、だから大切にしなくてはという畏敬と畏怖の気持ちを抱かせる。
ところで、この地球に住む生命は偶然に生じたのだろうか。それとも意図をもって設計されたのだろうか。それが本書のテーマである。著者のアントニー・アヴネルは、1954年にレナード・クランプの著書『宇宙・引力・空飛ぶ円盤』で紹介された。この本はUFOの推進原理を研究した名著として世界中で一躍ベストセラーになった。
一方、アントニー・アヴネルは「創造の統一理論」を提唱。万物や空間は創造波という波で創造されたのであり、それがあらゆるものに浸透しているという、万物一体の理論を唱えていた。レナード・クランプはアヴネルの理論が自分の考えと同じか似ていることを確信。アヴネルの「創造の統一理論」をクランプの書の中で、かなりのページにわたって紹介し、それをもとにUFOに関す る説を展開した。
「創造の統一理論」については「訳者あとがき」で紹介させていただくが、その理論が万物一体の理論からUFOの推進原理までをも包括していることは興味深い。どうやって「創造の統一理論」を導き出したのだろう。
それが本書の書かれた経緯であるようだ。
また、レナード・クランプの書が有名になった理由はもう一つある。
1952年12月13日、カリフォルニアのパロマーガーデンズに超低空で飛来したUFOを、ジョージ・アダムスキーは反射望遠鏡にカメラを取り付けて撮影した。それこそ、現在でもアダム スキー型円盤と呼ばれる、下に三つの球が付いた円盤である。
さらに1954年2月15日、イギリスのランカシャー、コニストンの丘に、UFOが着陸するほど降下してきた。それを十三歳のスティーヴン・ダービシャーと八歳のいとこ、エイドリアン・マイヤーが目撃。スティーヴン・ダービシャーは撮影に成功した。
アメリカとイギリス、互いに大きく離れた距離にあるところで撮影されたUFOであるが、それをレナード・クランプは設計的手法によって分析。両者が全く同じ円盤であることを証明した。つまりこの型の円盤は実在するということである。
まして、イギリスで目撃された円盤の窓は四つであったが、アダムスキーが撮影した円盤は窓が三つしか写っていない。その三つの窓を真似て偽UFO事件が相次いだが、アダムスキーは、円盤の窓は四つあったと後に述べている。
それなのに、イギリスで起きた接近遭遇事件では、窓は四つあったと当時の二人の少年は述べたのである。ここにおいても、両者がまったく同じ円盤を目撃したことがわかる。
その後、レナード・クランプは、アヴネルの理論などをもとに、他の惑星からやって来る円盤を研究した後、それが必然的にアダムスキー型円盤の形状となるようだと、『宇宙・引力・空飛ぶ円 盤』の中で述べている。そして設計的、工学的手法を用いて、詳細なアダムスキー型円盤の内部構 造図を描いたのである。アダムスキーはこの図を見て、どうしてこのようなことがわかったのかと驚いたそうだ。よく研究された内部構造図なのだろう。
レナード・クランプは、自説を述べた後に、再びアヴネルの「創造の統一理論」に戻り、研究をしている。本書は、そのイギリスのアントニー・アヴネルが放つ、宇宙と生命の哲学に関する書である。
パートⅠ《設計されたのか、それとも偶然生じたのか》
第1章 ― 地球
矛盾すること
生命は設計されたのか、偶然生じたのか。これは大きな問題である。本章から第5章までの中で、そのことを考えよう。
また、生命が設計されたのであれば、なぜウイルスがいるのだろう。なぜ痛みの感覚があるのだろう。そして、なぜ人間は戦争によって自滅へ向かおうとしているのだろう。これらはすべて矛盾している。
地球は生命のために設計されたのか
初めに考えなければいけないことは、地球は生命の住処として生命を受け入れ、維持する目的で設計されたのかどうかということである。
地球が生命を維持するために設計されたということになれば、生命も設計されたことになる。
家に住む者は、その家とうまくやっていかなければならない。したがって生命は地球に自身を適応させ、調和しながら生活していかなければならないようだ。
地球に適応することで生命は進歩する。適応しているということは、地球も生命も設計され、コントロールされていることを示しているのかもしれない。
しかし、地球が生命を維持するために設計されたのではないということになれば、すべてを含む宇宙は「一つの力」が設計し創り上げたという伝統的な考えと矛盾することになる。
地球の過去
宇宙に出て、太陽系の姉妹惑星を訪れよう。
もっともすばらしい惑星はどれだろう。それは、われわれの住む地球ではないだろうか。なじみある大陸、すばらしいエメラルドのような海、まばゆく輝く極地。もっとも魅力的な景観を呈しており、それは1600キロメートル上空からでも見える。
ところが約45億年前、地球が創造された頃はどうだったろう。そこは地獄のような荒れ狂う猛威にも似た世界だったのであり、その猛威にも影響されずに見ることができれば、現在とはまったく異なる景色を見ることになるだろう。そこから地球は美しい作品へと変わってきたのである。
その頃の地球は灼熱のかたまりで、宇宙空間の中、親の太陽を中心とした無限軌道をものすごい勢いで周回していたことだろう。
放射能が発見されるまでは、地球の年齢に関する熾烈な論争があった。それが現代では放射能を測定することで、地球の年齢を正確に算出することができるようになった。
放射性元素のウラニウムIは45億年という長い期間をかけてゆっくりと崩壊する。ウラニウムIは、半減期では、まだ元のままであるが、残りの半減期で放射能のない鉛へと変わっていく。
ウラニウムIを含む岩石はいくつかあるが、その年齢はウラニウムIを測定することによって、またウラニウムIの量と、鉛に変化したウラニウムIの量を比較することによって算出することができる。
この方法によってかなり正確に岩石の年齢を知ることができる。発見されているもっとも古い岩石は、約17億年前のものだ。このような調査から、地球が頑丈な形状となったのは、約二十億年から三十億年前だということがわかっている。他の方法による研究でも、これは支持できるので、ほぼ間違いないだろう。
地球生命科学の不朽の名著
原題「VIEW FROM ORBIT Ⅱ」
はじめに
地球を宇宙から見るとどう見えるのだろうか。これまでスペースシャトルなどから見た地球の映像がテレビで放映されている。青い地球、そこに見える大陸。地図帳にある国境の線などどこにも描かれていない。この地球で戦争や悲惨なことが行われているなどということを誰がおもうだろうか。いや、この美しさを素直に受け入れることこそ大切なことなのだろう。静かな宇宙の中にいる美しい地球。それは、地球は美しいものですよ、だから大切にしなくてはという畏敬と畏怖の気持ちを抱かせる。
ところで、この地球に住む生命は偶然に生じたのだろうか。それとも意図をもって設計されたのだろうか。それが本書のテーマである。著者のアントニー・アヴネルは、1954年にレナード・クランプの著書『宇宙・引力・空飛ぶ円盤』で紹介された。この本はUFOの推進原理を研究した名著として世界中で一躍ベストセラーになった。
一方、アントニー・アヴネルは「創造の統一理論」を提唱。万物や空間は創造波という波で創造されたのであり、それがあらゆるものに浸透しているという、万物一体の理論を唱えていた。レナード・クランプはアヴネルの理論が自分の考えと同じか似ていることを確信。アヴネルの「創造の統一理論」をクランプの書の中で、かなりのページにわたって紹介し、それをもとにUFOに関す る説を展開した。
「創造の統一理論」については「訳者あとがき」で紹介させていただくが、その理論が万物一体の理論からUFOの推進原理までをも包括していることは興味深い。どうやって「創造の統一理論」を導き出したのだろう。
それが本書の書かれた経緯であるようだ。
また、レナード・クランプの書が有名になった理由はもう一つある。
1952年12月13日、カリフォルニアのパロマーガーデンズに超低空で飛来したUFOを、ジョージ・アダムスキーは反射望遠鏡にカメラを取り付けて撮影した。それこそ、現在でもアダム スキー型円盤と呼ばれる、下に三つの球が付いた円盤である。
さらに1954年2月15日、イギリスのランカシャー、コニストンの丘に、UFOが着陸するほど降下してきた。それを十三歳のスティーヴン・ダービシャーと八歳のいとこ、エイドリアン・マイヤーが目撃。スティーヴン・ダービシャーは撮影に成功した。
アメリカとイギリス、互いに大きく離れた距離にあるところで撮影されたUFOであるが、それをレナード・クランプは設計的手法によって分析。両者が全く同じ円盤であることを証明した。つまりこの型の円盤は実在するということである。
まして、イギリスで目撃された円盤の窓は四つであったが、アダムスキーが撮影した円盤は窓が三つしか写っていない。その三つの窓を真似て偽UFO事件が相次いだが、アダムスキーは、円盤の窓は四つあったと後に述べている。
それなのに、イギリスで起きた接近遭遇事件では、窓は四つあったと当時の二人の少年は述べたのである。ここにおいても、両者がまったく同じ円盤を目撃したことがわかる。
その後、レナード・クランプは、アヴネルの理論などをもとに、他の惑星からやって来る円盤を研究した後、それが必然的にアダムスキー型円盤の形状となるようだと、『宇宙・引力・空飛ぶ円 盤』の中で述べている。そして設計的、工学的手法を用いて、詳細なアダムスキー型円盤の内部構 造図を描いたのである。アダムスキーはこの図を見て、どうしてこのようなことがわかったのかと驚いたそうだ。よく研究された内部構造図なのだろう。
レナード・クランプは、自説を述べた後に、再びアヴネルの「創造の統一理論」に戻り、研究をしている。本書は、そのイギリスのアントニー・アヴネルが放つ、宇宙と生命の哲学に関する書である。
パートⅠ《設計されたのか、それとも偶然生じたのか》
第1章 ― 地球
矛盾すること
生命は設計されたのか、偶然生じたのか。これは大きな問題である。本章から第5章までの中で、そのことを考えよう。
また、生命が設計されたのであれば、なぜウイルスがいるのだろう。なぜ痛みの感覚があるのだろう。そして、なぜ人間は戦争によって自滅へ向かおうとしているのだろう。これらはすべて矛盾している。
地球は生命のために設計されたのか
初めに考えなければいけないことは、地球は生命の住処として生命を受け入れ、維持する目的で設計されたのかどうかということである。
地球が生命を維持するために設計されたということになれば、生命も設計されたことになる。
家に住む者は、その家とうまくやっていかなければならない。したがって生命は地球に自身を適応させ、調和しながら生活していかなければならないようだ。
地球に適応することで生命は進歩する。適応しているということは、地球も生命も設計され、コントロールされていることを示しているのかもしれない。
しかし、地球が生命を維持するために設計されたのではないということになれば、すべてを含む宇宙は「一つの力」が設計し創り上げたという伝統的な考えと矛盾することになる。
地球の過去
宇宙に出て、太陽系の姉妹惑星を訪れよう。
もっともすばらしい惑星はどれだろう。それは、われわれの住む地球ではないだろうか。なじみある大陸、すばらしいエメラルドのような海、まばゆく輝く極地。もっとも魅力的な景観を呈しており、それは1600キロメートル上空からでも見える。
ところが約45億年前、地球が創造された頃はどうだったろう。そこは地獄のような荒れ狂う猛威にも似た世界だったのであり、その猛威にも影響されずに見ることができれば、現在とはまったく異なる景色を見ることになるだろう。そこから地球は美しい作品へと変わってきたのである。
その頃の地球は灼熱のかたまりで、宇宙空間の中、親の太陽を中心とした無限軌道をものすごい勢いで周回していたことだろう。
放射能が発見されるまでは、地球の年齢に関する熾烈な論争があった。それが現代では放射能を測定することで、地球の年齢を正確に算出することができるようになった。
放射性元素のウラニウムIは45億年という長い期間をかけてゆっくりと崩壊する。ウラニウムIは、半減期では、まだ元のままであるが、残りの半減期で放射能のない鉛へと変わっていく。
ウラニウムIを含む岩石はいくつかあるが、その年齢はウラニウムIを測定することによって、またウラニウムIの量と、鉛に変化したウラニウムIの量を比較することによって算出することができる。
この方法によってかなり正確に岩石の年齢を知ることができる。発見されているもっとも古い岩石は、約17億年前のものだ。このような調査から、地球が頑丈な形状となったのは、約二十億年から三十億年前だということがわかっている。他の方法による研究でも、これは支持できるので、ほぼ間違いないだろう。